トマトの栽培 定植!

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育苗ハウスで育っていた苗もやっと畑デビューです。

まず植える場所のマルチに塩ビ管を35cmに切ったもので穴をあけておきます。



苗を運び入れます。ホコリでレンズカバーが上がりきってなかったみたいです。見づらくてごめんなさい。


この苗を運びいれるとき、「この苗箱のヤツは生育が遅いから前のほうに持っていこう」とか、逆に「成長が強いから水が行きにくい場所にしよう」とか考えて苗箱を置いてます。

苗をポットから出してみたところです。

根が全体にまわってます。

さぁ、定植です。

塩ビ管であけた穴を指で広げます。


ここから、昨年とやり方を変えてます。
スコップを奥深くまで差し込みます。



そこに手を入れて穴を広げます。



ここにコンブペレットという肥料をいれます。
コンブを原料としたもので、ミネラルを豊富に含んでいるようです。
その中でホウ素も含まれているということで、これを確実に効かせたいからです。


片手で掴めるだけ掴んで、穴の中にいれます。



このまま植えてしまっては、植えた直後から成分を吸い始めてしまいます。
土の養分が切れてきた頃に効かせたいので、これをいったん埋めます。


そうすると苗の植穴がなくなってしまうので、指で土を押えつけていきます。


最後はげんこつで平らになるよう押し込んでいきます。


そしてできた植穴に苗を入れて


人差し指と中指を使って土寄せします。ここは例年通りです。



これで1本定植完了。


いや、しかし・・・、何ということをやり出してしまったのだろう。

あまりにも時間がかかり過ぎる!
特に植穴を指で押し込んで作る作業が手間で指も痛い。

今年は仕方ないとして、来年はちょっと方法を改めないといかんなぁ…。

例年は日暮れまでには1棟植え終わっていたのですが、今年は全然終わらない。
夜10時でやっと植え終わりました。






 

トマトの畑づくり 定植準備

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土づくりが終わった、苗も育ってる、さぁ定植!
気持ちはそうなのですが、もう少し畑に細工をしなくてはなりません。

まず灌水設備。
定植した後、1本1本シャワーで水やりではとても間に合いません。
苗を定植するラインの両脇に灌水チューブを引きます。


このチューブには30cm間隔で小さな穴があけてあって、そこから水が出るようになってます。


このままでは水が出てくるところに植えた苗しか水がいきません。

植えた場所それぞれに一定の水が行き渡るようにすることと、雑草を抑える目的でマルチというものを灌水チューブの上から引きます。


畑でよく見かけるのは色が黒のものだと思いますが、夏の地温上昇を抑えたいし草も抑えたいので、表が白裏が黒というマルチを使ってます。
マルチを引き終わった後です。


通路部分、ここもほっとくと雑草だらけになります。
草取りをすればよいのですが、トマトの手入れが始まるとそんな余裕はなく、結果草だらけで一輪車で通るのも大変な状態になってしまいます。
そこで、ここには防草シートを引きます。

ハウスの脇に畳んで寄せてあったシートを引きずり出し、


広げて伸ばしていきます。シート設置完了です。


このままでは、ハウスに風が入るとシートもマルチもめくり上がってしまいます。
一般的には防草シートはピンを差して押えるのですが、そうすると栽培終了して片付ける時に「抜く」のが結構大変な作業になります。
そしてシートも痛みます。

そこで、他の農業者はあまりやってないことですが、私は2ℓのペットボトルに水を入れたものを重しに使って、シートとマルチを押えています。


「植えてもないのに片付けのこと考えてるの?」と笑われそうですが、片付けが少しでも楽になるのは結構大事な事なんです。

ここまでの作業で丸一日かかってしまうのですが、これでやっと畑の準備が整いました。

いよいよ定植です。






 

トマトの畑づくり 肥料撒き

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馬糞堆肥が撒き終わったら、次は肥料です。
馬糞堆肥は肥料としての側面ももちろんありますが、これだけで作物を栽培するには栄養素として足りません。
ベースとして堆肥をいれておいて、必要となる肥料を加えることが必要になります。

今回使うのはこの肥料です。

上の二つは同じ肥料で、供給する栄養素としてはチッソ・リン酸・カリウムです。
下の黄色い袋はカキ殻の石灰で、栄養素としてはカルシウムですが、他の石灰資材と違って、マンガンやホウ素といった微量要素が多く含まれているのが魅力で、今シーズンから採用です。
その隣りの肥料は苦土肥料。栄養素としてはマグネシウムです。

いずれも、製造過程で化学的な行程を経ていないことを製造者に証明してもらい、有機JASの認定機関から使用可の判定をもらった肥料です。

これら肥料を撒く道具がこれです。


リュックの形になっていて、そこに肥料をいれ、下から出ている筒状のものに落ちてきた肥料を振りながら歩いていきます。




それぞれの肥料は一袋15kg~20kgあります。
その重さを担いで(この担ぐときに腰をやる人が多いです)、肥料の排出口を振りながら歩くのは地味ぃ~に汗かき仕事です。
あと、「この肥料だったらこのぐらいのスピードと振りで歩けばいいな」という感覚がないと、撒き終るのに何往復もかかったり逆に最後足りなくなったりするので、特殊な技術ではありませんが多少の経験が必要です。

肥料が撒き終った畑です。

前回の馬糞堆肥の写真と比べてもらうと、茶色一色だった畑に石灰や苦土の白いものがかかっているのが分かると思います。

そして、ここからトラクターの出番です。相棒クボタGL240。


耕してる風景です・・・としたいところですが、今年は写真を撮り忘れました…。ごめんなさい。
やっていることは同じなので、昨年の写真で代用させてください。

左側が途中までしか耕していないのは、向こうで反転してこちらに向かいながら耕してくろとトラクターの全長分最後まで耕せないので、あらかじめ耕しています。ですので、左側途中まで、バックして右側に移って全部走るという流れです。

全面耕すとこうなります。


馬糞堆肥の茶色一色が土色になりました。

畑の準備として、土づくりはここまで。
次は植えるための準備になります。






 

トマトの畑づくり 馬糞堆肥まき

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前回に引き続き、馬糞堆肥の話題です。

畑に撒く作業になるのですが、まず軽トラの荷台に馬糞堆肥をできるだけ乗せます。
前回ご紹介した馬糞堆肥の山からスコップですくって


軽トラの荷台に乗せます。


すくっては乗せ、すくっては乗せ、の繰り返しで、ここまで積み込みます。


年を通じた畑仕事の中で、この作業が一番体力を使います。

この軽トラをハウスにバックから入れて


またスコップで撒いていきます。


ハウス1棟に堆肥を入れきるにはこの行程を3回半ぐらい繰り返します。
この「半」がイヤで(最後はホントにバテているので)、3回で終わるように薄く撒いたりすると、やっぱり生育が良くありません。

一日かかって堆肥を撒き終わった様子です。


腕も腰もパンパンですが、「終わった~!」という充実感はあります。
ただ、「あと何棟残ってるんだっけ?」と思うと「ふぅ~っ」とため息に変わります。

この作業をした日の晩酌は、自分へのご褒美に1本追加することにしています。




 

トマトの畑づくり 馬糞堆肥到着!

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水びたしにした畑が乾いて作業ができるようになったら、まずは堆肥をいれます。

私は乗馬クラブを運営しているところから馬糞の堆肥を買っています。

それが到着したときの様子です。
2トンダンプで運ばれてきます。


ここから荷台がせりがって、


下の部分が落ちだすと


あとは一気にずり落ちてきます。


こんな山になります。




馬糞はそれほど臭いはきつくないのですが、それでもこれだけの量がまとまって落ちると、鼻の奥にツンとする臭いが辺りに広がります。

この山でハウス2棟分の量です。
ですので、2棟撒き終わったらまた運んでもらってというようにして(全部の量を置く場所がないので)、畑全体でダンプ3台~4台分を入れることになります。

しかし、こんなにも馬糞(まぐそ)の写真ばかり載せるブログもないだろうな~などと思いつつ、次回はこれを撒く作業のことを書きますので、また馬糞の写真になります。
ご容赦ください‼






 

トマトの畑づくり 水びたし

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前回まで苗の様子を中心に書いてきました。

育った苗を植えるためには畑の準備が必要です。

いつごろから畑づくりを始めるかというと、苗を「鉢上げ」したとき

「そろそろ畑のほうもとりかからねば」と焦り出す感じです。

「まだ苗の最初のころじゃん」と思われる方もいるかもしれませんが、畑を「待つ」時間が必要なのです。

まずにんじんが終わって片付けた後の畑をトラクターで耕します。
耕す様子は肥料を撒いた後ののほうがわかりやすいので、ここでは省略します。
耕した後です。


ここに灌水チューブを引いて、水を入れていきます。
灌水チューブは昨年のトマト栽培で使ったものの再利用です。


6時間ほど水を出し続けるとこうなります。


これまでも書いてきたことですが、一作終わると土をリセットするつもりで、こんな風に水びたしにします。
土を水洗いしてあげる感覚でいます。また、水分を潤沢に含ませることで、土中の微生物の働きを活発にすることも狙っています。

そして、ここまで水びたしにすると足を踏み入れればズブズブと沈み込む状態なので、なんの作業もできなくなります。

適度に水分を含みつつ作業ができるくらいの状態まで乾くのが、大体1週間程度かかるのですが、気温が低かったり、曇天が続いたりすると10日以上かかったりします。

苗の成長を気にしながら「待つ」時間です。








 

トマト苗 鉢上げ

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セルトレイで密集しているトマトの苗

を鉢に植え替えてあげます。
この作業を農業者は「鉢上げ」とよびます。

鉢に入っている土の中まで水が十分はいっているか、確認です。ちなみにこの鉢のことをポットとよびます。

大丈夫そうです。

発芽が始まった頃から、鉢上げの準備として自家製の堆肥と畑の土を混ぜたものをあらかじめポットに入れる作業をしています。
これがなかなかの重労働で毎年書いている内容ですが、今年は苗の成長を中心に書いているのでそこは省略します。

ポットに入って保管されている土はカラカラに乾いていて、ちょっとやそっとでは水がしみ込まないのです。
ですので、鉢上げ前に雨が降ったりすると「ラッキー」とばかりに、このポットを外に出して雨にあてたりします。

さてセルトレイから苗を抜きます。
このときに単に苗を引っ張って抜こうとすると茎と根が引きちぎられてしまいます。

あらかじめセルトレイの底を軽くもんで、培土とトレイに隙間を作って抜きやすくしてから抜きます。

抜いた苗です。

うん、しっかり根がまわってます。

抜いた苗を隣のポットにならべて、


ポットの土に指で植穴をあけ、


苗を差し込んで植えていきます。


このように一本一本鉢上げをして、あの密集状態からこうなります。

「これで足伸ばして寝られるよ~」と言ってそうです。

しかし、また二週間ほど過ぎると、

「うぉっ、また密集だ」

ただ、今度はポット苗になっているので、植え替えではなくポットとポットの間を空けて、ソーシャルディスタンス(?)をとってあげます。
苗箱ひとつに30鉢入っていたのを10鉢にします。


そうすると、当然苗を置く面積は3倍必要になって


次の種をまいて、発芽、鉢上げを繰り返して苗がどんどん増え、


育苗ハウスが苗で埋まります。






 

トマトの双葉から本葉です

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発芽が揃ってから2週間ほどするとこうなります。

双葉の間から本葉が出ているのがわかるでしょうか。

横から見るとこうです。


双葉だけのかわいい姿から、茎も伸びてちょっと逞しくなってきています。

ただ、ここからの成長はもっとテンポが上がります。
一週間ほど過ぎるとこうなります。


まさに「密集」
コロナは関係ないものの、そもそも生育環境として良くありません。
トレイの桝の培土の肥料成分も切れてきていて、葉の色も薄くなってきています。

播種から約一ヶ月、セルトレイでの栽培はもう限界で、鉢での栽培に移行することになります。






 

トマトの発芽!

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種まきの様子を昨日書きましたが、もちろん一日で発芽はしません。

発芽には一週間ほどかかります。
その時の写真です。

チラホラ発芽しているのが分かるでしょうか。。


大きさはこんなもんです。


アップで撮ったものです。
双葉が土から出てくる瞬間です。


双葉が出ました。他の桝からも軸が地表に出てきてます。


ここから双葉をグイッと持ち上げて、開きます。


種をまけば発芽するのは分かっていますが、この瞬間はやっぱり愛おしいものです。
そして、農業者ならではのちょっと元気が出る写真じゃないかな、なんて思ってます。
これを見た人が少しほっこりできたら嬉しいです。

これから数日すると大体発芽が揃ってこうなります。



みんな生きてます。








 

有機トマトの栽培 種まき

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私の圃場ではにんじんを取り終わったハウスごとにトマトの準備をしていきます。

ですので、トマトの栽培は実は1月下旬から始まっています。
今さら種まきから書くのも気がひけるのですが、毎年書いてますし栽培の流れも知ってもらえたら嬉しいので、今年も書いていこうと思います。

さて、種は

今年も「麗月」にしました。

昨年から導入してますが、育苗がちょっと難しい…。
それでも一年であきらめるのも進歩がないと思うので今年もチャレンジします。

種まきの様子はこれまでと変わりませんが、改めて写真で流れをご紹介していきます。

まずセルトレイに


培土を入れます。この培土はもちろん有機JASの認定が得られるものです。


これをならして、ひとつずつのマス目にしっかり培土が入ったら、種を落としていく穴を作ります。
ゴルフのティーを使って作った自家製穴あけ器で上から押さえます。



こんな風に穴が開きます。


種を取り皿に出します。この皿は家で使っていない取り皿なのですが、実はカーブが微妙に良くて、種がつまみやすいんです。



つまんだ種をひとつずつ落としていきます。


真ん中に種が落ちているのがわかるでしょうか。

この上から培土で覆土して


種まき完了です。

この後、たっぷり灌水して、発芽を待ちます。