2022年09月24日22:13
台風15号ハウスへの浸水
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台風15号は静岡県に大きな被害をもたらしました。
甚大な被害を受けている方からみれば微々たるものですが、自然災害と隣り合わせの農業の一端として書いておこうと思います。
「ひとっちゃんの有機畑」は安間川という川にほぼ隣接しています。
安間川の橋から撮った写真で、右のほうに見えるビニールハウスがそうです。

実は今年に入って2度安間川が越水し、ハウスへの浸水被害を受けています。
一度目は、日にちは忘れてしまいましたが、春に大雨があって安間川が越水、育苗中のトマトの苗が水没してけっこうなダメージを受けました。
二度目は9月2日のゲリラ豪雨的な雨でやはり安間川が越水、発芽したばかりのにんじんが根ごと流される被害を受けました。
安間川は春から夏にかけて、田んぼに水を供給するため水門を閉めて水をたたえています。
雨がくるときは水門を開けることになっているのですが、これが閉じられたままだったことで起きた越水で、この二度は人災とも言えます。
今回は9月2日のゲリラ豪雨以降、水門は開けられたままになっていました。
9/23日夕方から雨足が強くなり、暗くて仕事もできなくなったので畑から上がって、お風呂から出てきたら携帯に警戒アラート音。
午後7時25分浜松市から安間川水域に避難指示が出ました。
「この雨の中、しかも暗くなってから・・・」
もう少しなんとかならないものかと思いながら、私の住んでいるところは問題なかろうと思ってましたし、実際大丈夫でした。
午後9時ころ雨が小降りになってきて、雨雲レーダーでの予測を見るとピークを越えているようだったので、実は畑と安間川を見に行きました。
これでなんらかの事故に遭ったら「バカか!」って言われるんだろうなと思いながら。
畑のほうは大丈夫。
でも安間川は、水門が開いているにも関わらず水を蓄えているときよりも水位が上がってました。
「こりゃもう一雨大きいのがくるとヤバイな」
雨雲レーダーの予測より少しずれたようで、再び雨足が強くなり、午後10時10分、再び携帯に警報アラート。
浜松市からの緊急安全確保でした。
「もう寝ている人だっているだろうに・・・」
「後になって出してなかったことを咎められないため発令なんじゃない?」と穿った思いを持ちながら、この段階で安間川の越水とハウスへの浸水は覚悟して床につきました。
9月24日午前6時、ハウスを見に行きました。
周囲に水は溜まってません。
「大丈夫だったのか」と思いきや

やはり浸水していました。
ハウスの出口の方が水がひけるのが早いので、中の方の水が残っている状態です。
水没しているところです。

水が引いたところはにんじんが水に引き倒されています

前回は発芽直後だったので、この水が引けるときに根ごと持っていかれのが多かったのですが、今回はそのとき生き残って育っているにんじんで根も深く入っているので抜かれてはいないようです。
でも、生育にどんな影響がでるかはちょっと分かりません。
収穫してみたら割れたのばっかりなんてことになるかもしれませんが、せっかく生き残っているのでこのまま栽培を続けます。
安間川の周辺も見て回りました。
今回越水したかどうかは、水が引き始めた後なので分かりません。
でも、「越水してたんじゃないかな」という痕跡は残ってます。


安間川の土手から撮った写真で左手に見えるのが私のハウスで右側が安間川です。
土手に生えている草がハウス方向に倒れていっているのが分るでしょうか。
風はそれほど強くなかったので、水の流れでこうなったと思われます。
もう少し先の耕作放棄地です。

右手が安間川。耕作放棄地の雑草が左になびいているのがわかるでしょうか。
対岸にわたって見ました。こちらのほうが地が低いので越水の影響はもっと大きく受けます。

右手が安間川。
まだ水が引ききってなく、道路にも水が残っています。

実はこの道路と田んぼの間に水路があって、その水路が水没しているのが分るでしょうか。
道路も冠水し、暗ければ水没したこの水路との境は分かりません。
水の勢いももっと強いはずです。
あの時間の避難指示や緊急安全確保はやっぱり疑問に思えます。
もう少し離れたところにも冠水した形跡が残ってました。


田んぼからの残渣が道路に出ています。
道路と田んぼの高低差がわかるでしょうか。
雨だけでこの高低差を超えて道路が冠水すること考えづらく、安間川の越水が想定されます。
この時点での安間川の水位です。

水門を閉じて水を蓄えているときとほぼ同じ水位です。
水門は

開いています。
橋に立って、安間川の水を見た写真です。

足元のすぐ下を川の水が流れていくような感覚なのが伝わるでしょうか。
雨雲は去り、水が引き始めている時点でのこの水量は、この台風のもたらした雨量の凄さを物語っています。
午後3時に撮った写真です。

半日たってやっと半分の水位まで下がりました。
9月26日午後3時の写真です。
2日たってようやく元の水位近くになりました。
でも水は濁ったままです。

毎日安間川を見ていましたが、この水の濁りはなかなか消えませんでした。
水位、水の透明度が元に戻ったのは1週間後。
10月1日午前10時に撮った写真です。

川底の水草がはっきり見えます。
橋のうえからも撮ってみました。

9月24日の写真と比較すると、ここから越水させるまで降った雨のすごさが分ると思います。
今は水草もはっきり見えるくらい、水位も下がり水も澄みました。

魚が群れをなしているのが分るでしょうか

普段はこんなにも穏やかできれいな川なんです。
「ひとっちゃんの有機畑」のホームページでは屋号の由来や有機農業への思いを綴っています。
こちらからどうぞ。
https://hitocchannoyu-kibatake.webnode.jp/
甚大な被害を受けている方からみれば微々たるものですが、自然災害と隣り合わせの農業の一端として書いておこうと思います。
「ひとっちゃんの有機畑」は安間川という川にほぼ隣接しています。
安間川の橋から撮った写真で、右のほうに見えるビニールハウスがそうです。
実は今年に入って2度安間川が越水し、ハウスへの浸水被害を受けています。
一度目は、日にちは忘れてしまいましたが、春に大雨があって安間川が越水、育苗中のトマトの苗が水没してけっこうなダメージを受けました。
二度目は9月2日のゲリラ豪雨的な雨でやはり安間川が越水、発芽したばかりのにんじんが根ごと流される被害を受けました。
安間川は春から夏にかけて、田んぼに水を供給するため水門を閉めて水をたたえています。
雨がくるときは水門を開けることになっているのですが、これが閉じられたままだったことで起きた越水で、この二度は人災とも言えます。
今回は9月2日のゲリラ豪雨以降、水門は開けられたままになっていました。
9/23日夕方から雨足が強くなり、暗くて仕事もできなくなったので畑から上がって、お風呂から出てきたら携帯に警戒アラート音。
午後7時25分浜松市から安間川水域に避難指示が出ました。
「この雨の中、しかも暗くなってから・・・」
もう少しなんとかならないものかと思いながら、私の住んでいるところは問題なかろうと思ってましたし、実際大丈夫でした。
午後9時ころ雨が小降りになってきて、雨雲レーダーでの予測を見るとピークを越えているようだったので、実は畑と安間川を見に行きました。
これでなんらかの事故に遭ったら「バカか!」って言われるんだろうなと思いながら。
畑のほうは大丈夫。
でも安間川は、水門が開いているにも関わらず水を蓄えているときよりも水位が上がってました。
「こりゃもう一雨大きいのがくるとヤバイな」
雨雲レーダーの予測より少しずれたようで、再び雨足が強くなり、午後10時10分、再び携帯に警報アラート。
浜松市からの緊急安全確保でした。
「もう寝ている人だっているだろうに・・・」
「後になって出してなかったことを咎められないため発令なんじゃない?」と穿った思いを持ちながら、この段階で安間川の越水とハウスへの浸水は覚悟して床につきました。
9月24日午前6時、ハウスを見に行きました。
周囲に水は溜まってません。
「大丈夫だったのか」と思いきや
やはり浸水していました。
ハウスの出口の方が水がひけるのが早いので、中の方の水が残っている状態です。
水没しているところです。
水が引いたところはにんじんが水に引き倒されています
前回は発芽直後だったので、この水が引けるときに根ごと持っていかれのが多かったのですが、今回はそのとき生き残って育っているにんじんで根も深く入っているので抜かれてはいないようです。
でも、生育にどんな影響がでるかはちょっと分かりません。
収穫してみたら割れたのばっかりなんてことになるかもしれませんが、せっかく生き残っているのでこのまま栽培を続けます。
安間川の周辺も見て回りました。
今回越水したかどうかは、水が引き始めた後なので分かりません。
でも、「越水してたんじゃないかな」という痕跡は残ってます。
安間川の土手から撮った写真で左手に見えるのが私のハウスで右側が安間川です。
土手に生えている草がハウス方向に倒れていっているのが分るでしょうか。
風はそれほど強くなかったので、水の流れでこうなったと思われます。
もう少し先の耕作放棄地です。
右手が安間川。耕作放棄地の雑草が左になびいているのがわかるでしょうか。
対岸にわたって見ました。こちらのほうが地が低いので越水の影響はもっと大きく受けます。
右手が安間川。
まだ水が引ききってなく、道路にも水が残っています。
実はこの道路と田んぼの間に水路があって、その水路が水没しているのが分るでしょうか。
道路も冠水し、暗ければ水没したこの水路との境は分かりません。
水の勢いももっと強いはずです。
あの時間の避難指示や緊急安全確保はやっぱり疑問に思えます。
もう少し離れたところにも冠水した形跡が残ってました。
田んぼからの残渣が道路に出ています。
道路と田んぼの高低差がわかるでしょうか。
雨だけでこの高低差を超えて道路が冠水すること考えづらく、安間川の越水が想定されます。
この時点での安間川の水位です。
水門を閉じて水を蓄えているときとほぼ同じ水位です。
水門は
開いています。
橋に立って、安間川の水を見た写真です。
足元のすぐ下を川の水が流れていくような感覚なのが伝わるでしょうか。
雨雲は去り、水が引き始めている時点でのこの水量は、この台風のもたらした雨量の凄さを物語っています。
午後3時に撮った写真です。
半日たってやっと半分の水位まで下がりました。
9月26日午後3時の写真です。
2日たってようやく元の水位近くになりました。
でも水は濁ったままです。
毎日安間川を見ていましたが、この水の濁りはなかなか消えませんでした。
水位、水の透明度が元に戻ったのは1週間後。
10月1日午前10時に撮った写真です。
川底の水草がはっきり見えます。
橋のうえからも撮ってみました。
9月24日の写真と比較すると、ここから越水させるまで降った雨のすごさが分ると思います。
今は水草もはっきり見えるくらい、水位も下がり水も澄みました。
魚が群れをなしているのが分るでしょうか
普段はこんなにも穏やかできれいな川なんです。
「ひとっちゃんの有機畑」のホームページでは屋号の由来や有機農業への思いを綴っています。
こちらからどうぞ。
https://hitocchannoyu-kibatake.webnode.jp/
この記事へのコメント
連絡遅れて申し訳ありません。
復旧が進むことをお祈りいたします。
m(_ _)m
復旧が進むことをお祈りいたします。
m(_ _)m
Posted by takahikosugimoto at 2022年10月05日 10:21
iいつもお読みいただいていることは承知してますので、おきになさらないでください。
もう大丈夫!復旧してます。
もう大丈夫!復旧してます。
Posted by ひとっちゃん
at 2022年10月05日 21:00
