にんじんの洗浄 機械はありがたい!
農業は手作業が多い職業ですが、農業ならではの機械もあります。
一般的にはトラクターを思い浮かべる方が多いと思いますが、そういう大掛かりなものではなくても、ものすごく役立つものがあります。
私の場合はこれ。
「洗浄機」です。
ちゃっちく見えますが、これがあるのと無いのででは大違いです。
間違いなく私のにんじん栽培の相棒なので、毎年書いてます。
にんじんを黒い部分のポケットに入れて洗うのですが、そこにはローラー型のブラシが5本ついていて、これが回転してにんじんを洗います。
にんじんを洗う手順です。
洗浄前のにんじんです。当然土がついています。
まずホースで大きな土を落とします。
にんじんを洗浄機にいれます。
もう一度ホースで見える土は落とします。
とっとと機械を動かしてしまえばいいのに、と思うかもしれませんが、実際は「洗う」といういりはブラシでこすっている状態になります。
なるべくその時間を短くしてにんじんの表面が傷むのをさけるためです。
ホースを洗浄機につないで、スイッチを入れると、洗浄機から水が出てローラー型のブラシが回りにんじんも回り始めます。
洗いあがりです。
排出口を開けて
スイッチを入れると排出口に向けてにんじんが流れていってくれます。
洗浄後のにんじんです。
水に濡れているせいなのですが、ピカピカ光ってます。
我ながら、「きれいなにんじんだな~」と思う瞬間です。
機械で洗っている時間は5分程度。
以前はこんな風にブラシで1本1本洗っていて
この量を洗い終えるのに1時間近くかかっていました。
しかもこの真冬の外気温の中で。
もう~ありがたい事この上ない機械です。
さて、「洗わなくても土つきで売ればいいじゃん」
そうおっしゃってくれる方もいます。
私も最初はそうしてました。にんじんもその方が日持ちするからです。
でも、いかんせん少数派で、やっぱりきれいに洗われたにんじんと一緒に陳列されると、見劣りして売れません。
そしてもうひとつ理由があります。
こんな風に、洗わないと見抜けない傷みがあったりするからです。
ひげ根が出ていた後に土が入り込んでしまってとれていないだけの場合もあるのですが、これは違います。
拡大してみるとこうです。
ひげ根部分から何らかの菌が入って傷んでいます。
表面が黒いだけでなく、内部までその痛みが進んでいます。
ここまでカットしてもまだ痛んでいる部分が残っています。
傷んでいる部分を取り除くまでカットしたら、これぐらいの深さにまでなりました。
選果をきちんとするためにも洗浄は必要になります。
洗浄機、頼もしい相棒です。